平成29年4月15日に、京都ホテルオークラにおいて京都慶應倶楽部の平成29年度総会・懇親会が開催されました。ご来賓として清家篤塾長、石原一章塾長室秘書担当課長及び北村和夫塾員センター課長にご臨席を賜り,総勢84名の参加となりました。
総会では、まず、全員で「塾歌」を斉唱し、谷口評議員長より開会のご挨拶を頂きました。草鹿幹事長からは、平成28年度の事業報告・会計報告等の議案が提示され、満場の拍手で採択され、引き続き、幹事長の退任のご挨拶を頂きました。
次に、清家篤塾長より塾の近況として、昨年はリオ・デ・ジャネイロのオリンピック・パラリンピックに、塾員の山縣選手、高桑選手、塾生の棟朝選手、土居選手が出場しましたが、皆さんしっかりと学業に励みながら競技にも精進されるという文武両道を貫いての活躍でした。ちなみに慶應義塾日吉キャンパスは、2020年の東京オリンピックにおいてTeamGBといわれるイギリス・オリンピック・ティームの練習場に選ばれました。
塾の施設設備についてのお話もいただき、医学部新病院棟の建設、三田の図書館旧館の改修・耐震工事、慶應義塾高等学校の新教育棟建設、そしていよいよ日吉記念館が建て替えられますとご報告いただきました。
塾の近況に続き、「相対的に考える」という演題でご講演頂きました。実学とは科学的にものを考えるということです。大切なのは、実態を良く観察し、論理的な説明を組み立て、それが正しいかどうかを誰もが納得するように確認し、その上で、それにもとづいて行動することです。『学問のすゝめ』第15編で福澤先生は、ガリレオの発見に言及され、「疑い」を出発点に「真理」に到達したとおっしゃっています。疑問を持って問題を見つけ、それを説明しうる仮説を立て、それを何らかの方法で検証し、結論を導くというプロセスです。今日のような変化の時代に、自分の頭で考える力を磨くために大切な考え方です。また単純な実感や周りの意見に流されず、ものごとを掘り下げて疑うことも大切です。さらに物事は全て相対的なもので絶対的なものではないのだということも学んでください。さらに相対的なものの中から最善を選び取る「公智」を磨くことが何よりも重要と福澤先生は言っていますとお話しされ、講話に皆が熱心に聞き入っていました。
懇親会では楢舘新幹事長の開宴の辞、森田顧問の乾杯の発声により宴席が始まりました。途中、新幹事団、新入会員の紹介、倶楽部サロンやゴルフ会等の諸活動の紹介・報告へと続き、11月26日に奈良で開催される関西合同三田会についての紹介も行なわれました。締めくくりは、野々内幹事のリードのもと「若き血」を、全員が肩を組み大きな円を描き、熱唱して懇親会は閉会となりました。
二次会は、場所を祇園「枡梅」に移し、芸妓さんによる踊りなどを愉しみながら塾員同士の交流が進みました。
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